「前夫に認めてもらってないけど、前夫の子供じゃないわ!」摘出否認問題

現行法では、離婚前後の子供が誰の子供かややこしい

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「嫡出否認」なぜ夫だけ 女性4人が違憲と提訴:神戸新聞NEXT 8月24日(水)

親子関係を法的に否定する「嫡出否認」の訴えを夫だけに認める民法の規定は男女不平等で違憲として、兵庫県内に住む60代の女性ら4人が24日、国に対して1人当たり55万円の損害賠償を求める訴訟を神戸地裁に起こした。代理人弁護士によると、規定の違憲性を正面から問う訴訟は全国で初めてという。

原告4人は女性のほかに30代の娘と孫2人。訴状などによると、女性は約30年前、当時の夫の暴力で別居し、離婚成立前に別の男性との間に娘を出産。民法の規定で、娘は当時の夫の子どもとされるため、出生届を提出しなかった。その結果、娘のほかに孫2人も無戸籍となった。

女性は、娘と孫が無戸籍となったのは民法の規定が原因と主張。妻や子どもにも嫡出否認の権利を認めるように民法を改正しておけば、無戸籍は避けられたとしている。

娘の無戸籍は女性の元夫が2012年に死亡したことにより、実父の認知調停などを経て今年1月に解消した。孫2人も2月に戸籍を得た。

女性は提訴を受けて「夫にしか否認権がない嫡出否認制度によって、多くの人が長年苦しんできた。私たちが訴えることにより、苦しんでいる人が少しでも救済されるきっかけになれば」とコメントした。

どうも現行法では、離婚前に孕んだ子供は、前夫の子供と規定されるようだ。

だから、離婚が正式に成立する前は、別の男と性交渉を行って孕んだ子供であっても、旧夫が否定しない事には、新夫との子供と認められない。

旧夫に自分の子供でないと否認してもらうか、極端な話、新夫は離婚が成立するまで性交渉を我慢しないといけない。

まあ、確かに正直ややこしい。

この女性の場合旧夫の暴力が原因で逃げてきたので、新夫との子供を認めてもらる手続きをとるのも怖かったのであろう。

その結果、30年間子供と孫が無戸籍状態となった。

女性にとっては社会から子や孫との家族関係を否定されたと感じたのであろう。

民法は男女平等じゃない!憲法違反だ!

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女性は、娘と孫が無戸籍となったのは民法の規定が原因と主張。妻や子どもにも嫡出否認の権利を認めるように民法を改正しておけば、無戸籍は避けられたとしている。

そこで、女性は「憲法に男女平等が規定されてるのに、民法は男女平等じゃない!憲法違反だ!」と訴えたわけである。

だがちょっと待って欲しい。

そもそも、離婚成立前に懐妊した事が原因ではないか。

現行法では、懐妊した場合は旧夫に認めてもらえないといけない事はわかっていたはずである。

夫の暴力を恐れていたなら予想できたはずである。

「私のような事態になる事をどうして法律は予想してなかったの!不備だわ!」

と確かに言いたくなるかもしれないが、法律は万能ではない。

もはや女として生まれてきた事を否定するしかないやん

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「いやでも憲法に男女平等について規定してるんだから、やっぱ法律の不備がもともといけなかったんじゃないの?」

と思うかもしれない。

だが、そもそも現行法は、何故わざわざ離婚前に懐妊したら旧夫しか否認できないようにしているのか。

例えば離婚前に、同時期に旧夫とも新夫とも性交渉を行って懐妊したとする。

離婚前で、旧夫との関係も複雑な時期だからあり得る。

そこで、女性も離婚前に懐妊した子供は旧夫の子ではないと摘出否認できたとしよう。

だが、実際はどちらの子供かわからない。

少なくとも両方と性交渉をしたと分かっているのは女だけである。

新夫に対しては、「もう旧夫とは性交渉してない」と言っても証明する事はできないし、新夫からは絶対にわからない。

旧夫とは一応一緒に住んでもいるし、一応夫婦の関係でもあるから性交渉は充分あり得る。

というかむしろ旧夫と関係が崩れている中とはいえ、離婚成立前に別の男と関係を結んでいるのは不倫になる。

その結果、実は前夫と性交渉して懐妊した子供にも関わらず、新夫は自分の子供だと信じ込む場合もありえる。

もしこれが判明したら、新夫との関係もめちゃくちゃになるだろう。

男の本能としては、常に自分の遺伝子を広めたい生き物なのである。

従って自分の遺伝子でもない子供を育てることは、動物的本能からは許せない。

前の旦那の子供を虐待してしまう事件があるが、その原因はここにある。

勿論、前の旦那の子供であっても、仲睦まじい家族関係を築いている家庭は多い。

しかし、自分の子供だと信じていたのが、別の男の種で生まれたと分かったら、男の本能としては許せないであろう。

女にそのつもりはなくても、男としては女に騙されたと認識し、関係が崩れかねない。

現行法はそういった問題を未然に防ぐために、けじめとして離婚成立前後で区切りをつけているのである。

だから万一、離婚前に懐妊したら旧夫に否認して貰う事ができる。

つまり摘出否認とは最終手段であって、根本問題ではない。

「いや、現代はDNA鑑定があるじゃないか」と思うかもしれないが、いちいち懐妊したら前夫かどうかDNA鑑定するのも野暮である。

「前夫との子供かもしれないじゃないか」と男が疑心にかられて女性につきつめるのも、それはそれで女性を傷つけかねない。

本来は証明しようがない事なので、もはや根本的には相手を信用するしかない。

だから、原因を憲法の男女平等規定に求めて、それを実現しようとすると、もはや女という生き物として生まれてきた事そのものを否定する事にしかなり得ない。

「何で人間は、食べ物を食べないと生きていけないの!不便だ!」と言うのと同じくらい、否定しようがない。

男と女の体の作りが違うのは宿命である。

実生活や常識とかけ離れた憲法の問題

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正直、原因が民法であるという主張に違和感がある。

たぶん、こういった女性の不幸につけこんで、護憲派弁護士が「憲法が徹底されていないのが原因よ!」とふきこんだのではないだろうか。

率直に、法体系に問題があると思う前に、夫の暴力がいけないと思わないだろうか。

従って法改正も大事ではるが、その前に夫の暴力の問題を改善した方が原因ではないのだろうか。

こういった法律の不備を指摘する場合、実生活と常識からかけ離れた議論が起こりがちである。

強いて法の不備を指摘するならば、現憲法は個人の権利や平等、自由ばかり保障されている。

従って、家庭や夫婦の問題が起こった時に、権利や平等の概念で対処しようとして問題が生じる。

本来は、憲法に家族や夫婦の関係を保障する条項を加えるべきではないか。

「夫は嫁に優しく大切にしなければならない」という様な条項があれば、女性に対する暴力も減るのかもしれない。

しかし、そうなれば法の不備を指摘する人達は「憲法改正反対!日本国憲法に問題はない!」と反対するだろう。

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